保育士の退職はいつ伝える?退職理由の例文も紹介

2025/02/27

保育士の退職はいつ伝える?退職理由の例文も紹介

保育士が退職を考える際、伝え方は悩ましいポイント。

退職理由は人それぞれですが、保育士業界は広いようで狭い業界です。

できれば余計なトラブルを避け円満退社を目指したいのは共通の思いではないでしょうか。

この記事では、退職を考える保育士さんに向けて、保育士が退職を伝えるタイミングや、伝える前にすること、退職理由の例文などについて詳しく紹介します。

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保育士が退職を伝えるタイミング

保育士が退職を伝えるタイミング考える上で押さえるポイントは下記2つです。

  • 退職の何か月前に伝えると良い?
  • 保育士が退職を伝えるベストな時期

それぞれについて詳しく解説します。

退職の何か月前に伝えると良い?

民法の定めでは、正社員など雇用期間に定めがない場合は、退職の2週間前までに通知すればよいとされています。

とはいえ、一般的に退職の2週間前に伝えるというのは相当に無負えない事情がある場合と言えます。

円満退職を目指すなら、自分の中で退職の意思が固まっていたとしても、後任の採用や業務の引継ぎは、ある程度意識したいところです。

保育士の場合は3か月前には退職の意思を伝えるのが望ましいと言えます。

保育士が退職を伝えるベストな時期

保育士が退職を伝えるベストな時期。保育士の求人が増える時期のグラフ

保育士の求人は10月~12月頃から増え、1月~3月が最も多い時期となります。

この傾向から年度末は保育士の退職シーズンと言えます。

年度末の退職を目指す保育士は、夏~秋にかけて退職を伝える傾向にあります。

これはクラス担任をする保育士が多いことや、保育計画を立てる時期が10月~12月頃であることが関係しています。

園長や主任らも年度末に関しては「退職者がいるかもしれない」と心づもりがあります。

言い出しやすく、周囲への負担も最小限にできるため、円満退職を目指すなら年度末を目指すのがベストだと言えます。

保育士の退職理由

(退職理由1)給与の低さ

保育士の仕事を続けられなくなる大きな要因の一つに、給与の低さがあります。

都道府県によって差はあるものの、地域の平均賃金を下回る保育施設も少なくありません。

昇給制度が明確でなかったり、給与が上がってもわずかな額にとどまることが多く、不満を感じる人も多いようです。

(退職理由2)過重な業務と長時間労働

保育士の業務は多岐にわたり、子どもの保育だけでなく、指導案の作成、保護者対応、お便り作成、行事の準備など、常に複数の仕事を同時進行しなければなりません。

特に人手不足の職場では、一人ひとりの負担が大きくなり、身体的な疲労だけでなく精神的なストレスも増加します。

業務量の多さが長時間労働につながり、それが大きな不満となっているのが現状です。

(退職理由3)職場の人間関係

どの職場でも人間関係の悩みはつきものですが、保育現場でも同様です。

教育方針の違いや価値観のズレにより、先輩や同僚とうまくいかないこともあります。

中には、厳しすぎる指導や陰口などが原因で精神的な負担を感じるケースも。

また、直接的なトラブルがなくても、職場の雰囲気が悪いことでストレスを抱え、転職を決意する人もいます。

(退職理由4)他業種への関心

上記のような理由から保育士の仕事に対する意欲が低下し、他の業界への転職を考える人も少なくありません。

自分に保育士の仕事が合っているのか疑問を抱き、別の職種に挑戦しようとするケースも見られます。

退職を伝える前にすること

就業規則を確認する

一般的に『退職を希望する日の〇か月前までに退職願を提出する』など、退職に関する規定は就業規則に記されています。

就業規則は園や企業によって違うので、明確な期日や方法を事前に把握しておく必要があります。

規定に沿って準備を進めることが円満退職への近道です。

退職の引き留めにあった場合の対応を考える

退職の意思を伝えても、引き止められることは良くあることです。

職場に残る気持ちが無い場合はハッキリと伝えることが双方のためになります。

  • 昇給を考えている
  • 来期から人を増やす
  • 担当配置を変えることもできる
  • 新しい人が見つかるまで など

改善案や提案を出された場合、自分がどうしたいか考えておくことが大切です。

迷いが出たり、あいまいな返事をしてしまうとトラブルになる可能性があります。

上司に相談する

職場によっては難しいケースもあるかもしれませんが、まずは相談ベースで進められるとベストです。

唐突に退職を告げると、これまでの関係にヒビが入りかねません。

まずは話を聞いてもらうような形で切り出すとスムーズに進めやすくなります。

退職理由が何であれ、誠実な姿勢で伝えることで円滑な話し合いが可能になります。

上司の理解を得られれば、その後の引き継ぎなども進めやすくなるでしょう。

退職の伝え方

目指すは円満退社

退職の意向を伝えても、引き留められることがよくあります。

感謝の気持ちを伝えつつ退職の意思をしっかり示し、職場に残る意思がないことを明確に伝えましょう。

もし上司に認めてもらえない場合は、園長への直接相談や内容証明郵便での退職届提出といった手段もあります。

ただし、この場合、円満退職とはいかないでしょう。

一方で、体調不良などで働き続けるのが難しい場合は、無理に円満退職にこだわる必要はありません。

必要に応じて休職制度を利用しながら、自分の体調や状況に合わせて退職の手続きを進めましょう。

保育士の円満退社のポイント

  • 退職の意思は直属の上司に伝えてから園長に伝える
  • 退職は出来る限り期末(3月末)にする
  • 3ヶ月ほど前までに退職の意思を伝える

退職理由は前向きに伝える

例え、退職理由がネガティブな不満であっても直接は伝えず、前向きな表現に言い換えることが適切です。

不満を理由として退職を伝えると、「今後、改善する」と引き留めに合い円満退職が難しくなる場合があります。

前向きに伝えることで、引き止めにくい状況を作り、話をスムーズに進められるでしょう。

また、前向きな伝え方は転職時の面接でも役立つため、意識しておくことに損はありません。

退職理由のダメな例

ダメな例は下記のような理由です。

  • 給料が低い
  • 休みが取れない
  • 残業が多い
  • 仕事がキツイ
  • 保護者と上手くやれない

実際に不満に感じることでも直接的に伝えると印象は悪くなります。

また、狭い世界ですから転職先の職場関係者に伝わらないとも限りません。

できる限りポジティブに変換して伝えるようにしましょう。

保育士の退職理由の例文

今の園ではできない保育に挑戦したい

明確なキャリアプランを持ち、その実現に向けて退職・転職を決意したことを伝えられれば、円満に退職の話を進めやすくなります。

例文
多くの子どもたちと関わる中で、保育士としての経験を積み、成長できたことに感謝しています。
日々の業務をこなす中で、もっと一人ひとりに寄り添う保育がしたいと考えるようになり、以前から関心のあった小規模保育園で働いてみたいという思いが強くなりました。
申し訳ありませんが〇月末で退職したいと考えています。

心身の体調が優れず仕事が続けられない

心身に不調があると分かった状態で勤務を続行させた場合、企業側に責任が生じます。
心身の体調不良が理由なら、退職もやむを得ないと判断される場合がほとんどです。

例文
2ヶ月ほど前から体調がすぐれず、病院に通院しています。
先日、医師より完治するまで時間がかかるため療養に専念すべきだと言われました。
その為、退職させていただき、自分自身の治療に専念させていただきたいと思います。
急なことで大変申し訳ございませんが、よろしくお願いします。

引っ越しや身内の介護などライフイベントがある

家庭の事情による退職理由は引き止められにくい理由のひとつです。

例えば、配偶者の転勤に伴う引っ越しや、介護を理由としたものです。

例文(引っ越し)
申し訳ございませんが、夫の転勤が決まりました。
家族で相談した上で、転勤先へ同行することに致しました。
勝手なお願いではございますが、〇月末で退職させていただけますでしょうか。

例文(介護)
身内のことで大変恐縮ですが、母親の介護が必要となりました。
家族で話し合った結果、私が介護に専念することになり、仕事をつづけるのが難しい状況です。
突然のことで大変申し訳ないのですが、〇月付けで退職させていただきたく思っています。

退職する時に提出する書類

退職願や退職届は必ず必要なの?

退職願や退職届が必要かどうかは、職場の就業規則や契約内容により異なります

公務員や大手企業では、文章での退出が必須とされていることが多い傾向です。

小規模な職場では上司との話し合いで退職が決まるケースもあります。

基本的に、退職願や退職届トラブルを防ぐためのものです。

円満に退職するためには、書面で提出するのが一般的です。

就業規則を確認し、不明点があれば上司に相談するようにしましょう。

退職願とは

「退職したい」という希望を伝えるものです。

会社が承認しない場合、退職が確定しない場合があります。

提出は義務ではないが、円満退職のために提出することが多い書類です。

会社の規則によっては、「退職願」の提出が不要の場合があります

退職届とは

退職の意思を正式に会社へ伝えるための書類です。

提出すると基本的に撤回はできず、退職が確定する重要な書類となります。

トラブルを防ぐため就業規則で提出が義務付けられている場合があります

退職手続きのチェックリスト

退職時に園に返却するものリスト

  • 健康保険被保険者証
  • 社員証、IDカードなど
  • 鍵やセキュリティカードなど
  • 事務用品などの備品
  • 業務用の関係書類やデータ
  • パソコン、タブレットなどデジタルツール

退職時に園から受け取るもの

  • 雇用保険被保険者証(園が保管している場合)
  • 源泉徴収票
  • 年金手帳・基礎年金番号通知書(園が保管している場合)
  • 離職票(失業給付の手続きを行う場合に請求が必要)

保育士の退職についてまとめ

保育士が退職を伝えるタイミングは1~3ヶ月前が一般的で、年度末や人員調整の時期を考慮することが重要です。

退職理由には、給与や待遇への不満、業務負担の大きさ、人間関係の悩み、キャリアチェンジ、家庭の事情などがあります。

しかし、不満をそのまま伝えるデメリットは大きいです。

退職理由は例文などを参考にポジティブに言い換えて伝えるようにしましょう。

スムーズに退職するためには、就業規則の確認、退職理由の整理、引き継ぎの準備が大切です。退職時には、退職願や退職届を提出し、必要な手続きを完了させましょう。

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